専門チーム活動
がん化学療法チーム
近年がんに対する薬物治療は著しく進歩し、薬だけでもかなりの効果が得られるようになって来ました。がんに対する薬による治療を『がん化学療法』と呼び、患者様お一人おひとりの状態(がんの種類・発生部位・進行度・症状や全身状態など)を考慮して実施しています。
当院では2006年9月に外来化学療法室を開設し、がん化学療法にチーム医療を導入しています。
薬剤師の役割
がん化学療法チームにおいて、薬剤師の役割はより安全な治療の実施に尽力しています。
<何よりも安全面に重点を置く>
当院で実施されるがん化学療法は、全て事前に登録されたプロトコール(手順書)に基づいて実施されます。
抗がん剤による医療事故がしばしば見受けられますが、こうした事故を防ぐため当院ではプロトコールを登録制にしています。この制度により薬剤部では、ガイドラインや文献などから、医薬品の処方内容や配合変化を事前に調べ、安全性・妥当性を検討しています。
今後は更に安全性を高めるため、コンピューターシステムの導入を検討しています。
<副作用のセルフケア>
がん化学療法を安全に遂行するためには、点滴投与中に注意すること、在宅時に注意することなど状況に合わせた様々なケアが必要です。抗がん剤による副作用は決して軽微なものばかりではありませんので、特に在宅時には患者様自身によるセルフケアが重要な場合があります。
薬剤師はこうしたことを考慮して、がん化学療法治療を実施する患者様に対して個別の「おくすり説明書」を作成して対応しています。使用する医薬品や患者様の状態、生活環境などに応じたフォローを心がけています。
<院外処方の患者様への対応>
最近は、内服薬のみの抗がん剤治療も多くなって来ました。当院では院外処方箋を発行しているため、内服治療の患者様に対してはあまり接点がないのが現状です。このため、副作用の発見の遅れや服用方法の間違いによる有害事象が懸念されます。
そこでがん化学療法チームを担当している薬剤師が中心となり、院外薬局で薬を受け取られている患者様に対しても、必要に応じて薬剤師が対応しています。主に処方された医薬品の説明を行っていますが、薬物治療以外の話になることも有り、患者様やそのご家族と医療スタッフの橋渡し的な役割も担っています。
チーム医療の中で、今後ますます重要な役割を担うものの1つと考えています。
がん薬物療法専門薬剤師・認定薬剤師
がん薬物療法に対する薬剤師の専門・認定は基準が厳しく設定されているため、取得は容易ではありません。当院ではこうした厳しい基準でも取得できる環境が整っており、2010年4月現在、1名の薬剤師が日本病院薬剤師会が認定するがん薬物療法認定薬剤師に指定されました。さらに日本医療薬学会・がん専門薬剤師の資格取得を目指しています。今後も専門・認定薬剤師の取得者を増やすため、教育プログラムを組んで、日々の業務に取り組んでいます。




