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埼玉県病院薬剤師会会員誌(2006年No.1)に掲載された東大宮総合病院薬剤部の紹介記事(一部伐採)です。
上尾中央医科グループ(AMG)
協友会東大宮総合病院 薬剤部の紹介
東大宮総合病院薬剤部 町田充
東大宮総合病院は昭和57年5月に、上尾中央医科グループ12番目の病院として誕生した。以来22年間、地域に密着した病院として発展してきた。現在、さいたま市北部の基幹病院として、臨床研修指定病院の名に恥じない体制を整えている。診療体制はさらに専門領域を強化し、一方では救急医療の充実を図っている。私たちは『愛し愛される病院』を理念として掲げ、医療の成果を「患者様満足」に成功したかどうかで評価しようと努力している施設である。
上尾中央医科グループの理念
「高度な医療で愛し愛される病院」
| 1. 地域住民地域医療機関と密着した医療 2. 連携組織による24時間救急体制の実施 3. 何人も平等に医療を受けられる病院 4. 医療人としての自覚と技術向上のための教育 5. 最新鋭医療機械導入による高度な医療 |
薬剤部の特徴
薬剤部は全員一丸となり、薬剤業務に取り組んでいる。
特に、平成17年6月に日本医療機能評価機構による病院機能評価Ver.4を受審した(平成17年10月に機能評価認定取得)。 この病院機能評価によって薬剤部はより一層の団結力と業務の効率化が図られ、強固な薬剤師集団として現在に至っている。
その薬剤部を創りあげている業務体制を紹介する。
1. 病院機能評価による業務改善
2005年度の上尾中央医科グループの先人を切って、病院機能評価に取り組んだ。特に当院の坂本病院長は病院機能評価のサーベーヤーであるため、細部にわたって薬剤師業務を指摘し、その都度、上尾中央医科グループの見本となる薬剤師業務と全国標準に近づく業務体制を整えた。
特に、医薬品の在庫管理に関しては、その機能は充実を増した。
個人別注射薬調剤を実施していたが、薬剤部外にある医薬品の在庫については徹底した在庫管理をしていなかった経緯がある。その点を見直して病棟の薬品在庫数を夜間に使用する在庫分のみに統一し、また外来処置室等の在庫の軽減も図り、薬剤師による在庫管理の介入を実施した。これが今まで薬剤部内だけで留まっていた薬剤師の活動範囲を広げ、他部署との交流を促進させる結果となった。
2. 薬剤管理指導業務の再構築
当院の薬剤部では一病棟に2名の担当者制で業務を行っている。算定件数は上記薬剤部概要を参考にしてほしい。その中で薬物治療モニタリング(TDM)業務に関しては、すべての病棟担当者が解析できる姿勢を保持している。とかく専門薬剤師の領域としてTDMが名乗りを上げるが、当院では全員が対応できる、すべての薬に対して責任を負う心がけを惜しまない体制となっている。これは、上尾中央医科グループのすべての病院薬剤部でも同様の姿勢である。
また、在宅患者薬剤管理指導業務も薬剤師が訪問を行い、算定を行っている。入院から退院、そして在宅へと、医療の担い手の一員として絶え間ぬ努力をしている。
3. 上尾中央医科グループとしての薬剤部機能
上尾中央医科グループは埼玉県を中心に24病院をまとめるグループである。このグループによる横のつながりを生かして、いくつかの業務内容の情報を交換し合っている。
その一つに薬局長会議がある。24病院の薬局長が一同に会して、お互いの業務報告や意見交換を行う。その中には、薬剤管理指導業務関連事項、リスクマネジメント報告、病院機能評価基準など通常では交換し得ない情報を交換し合う。この会議は当グループの大きな特色であり、当院の最も大きな特徴である。このような経緯から、お互いの施設見学や学会報告など1施設では得ることのできない情報が共有できる。
また、上尾中央医科グループとして学会やワークアウト研修会(業務効率方策研修会)など、薬剤部を超えて他職種との交流もあり、医療の質を保っている。
グループ病院と云うと、「きびしい、きつい、きたない」と医療の3Kと云われがちであるが、当院を見る限り、お互いが笑顔と挨拶の絶えない施設である。決して3Kなどとはほど遠く、全員が一丸となって医療の質の向上を目指している。我々、全職員の名札には、「愛し愛される病院」と大きく記載されている。このような文言を掲げている施設が3Kとは考えられない。
前述した病院機能評価の際に、受審最終日にサーベーヤーのリーダーから次のようなコメントを頂いた。「会う職員すべてが、誰にでも笑顔で接し、挨拶も気持ちよく行われている。この姿を影ながら拝見して驚きました。この姿勢はにわかに作り上げたものではなく、この東大宮総合病院のすべての職員の心の気持ちを見ました」と、お褒めの言葉であった。
最後に、患者様が病院を選ぶ時代に入り、薬剤師もそれに乗り遅れることなく、「患者様から愛し愛される薬剤師」を目指している。そして全国に我が施設の姿勢、加えて上尾中央医科グループのさまざまな薬剤部間協力体制の価値が伝わることを願い、日夜努力している薬剤部です。
月刊薬事(2007年No.2)に掲載された柏厚生総合病院の在宅医療に関する記事(一部伐採)です。

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柏厚生総合病院(以下、同院)薬剤科では、3名が在宅担当者として兼任する。41名(取材時)の在宅患者1名あたり月1,2回の在宅患者訪問薬剤管理指導を行う。対象者は、同院への通院が困難になった外来患者、入院から在宅へ移る患者で、高齢者の慢性疾患患者が多い。変形性関節炎や、脳梗塞による半身麻痺の後遺症があり通院に家族の負担が大きいと言った理由などで在宅となっている。
高齢患者ということからも、1名あたりの処方薬剤が約8~10種類と多く、10種類を超えることも少なくない。認知症や視覚の低下などによる服用の誤りも懸念され、特に慢性疾患患者に対する薬剤師の定期的な介入は服薬コンプライアンスの維持に効果的である。
また、複数の診療科にかかることも多いため、薬剤科で薬剤を一元管理できるメリットは大きい。入院から在宅に移った患者の薬剤アレルギーを入院中の薬歴から推測して回避できること、入院・在宅を繰り返す場合の申し送りが容易であること、処方変更や臨時処方に対する迅速な対応が可能なことは、患者にもメリットとなる。

初回の訪問診療では、医師に加え、看護師、事務職員が同行する。その翌日以降に、薬剤師が患者宅へ薬を届けるといった流れ。しかし、在宅医療は患者およびその家族の協力がなければ成り立たない。薬剤科では「病院薬剤師からのお知らせ」という訪問薬剤管理指導に関する説明書を添え、患者・家族の理解を得るようにしている。
実際、患者個々の生活サイクルに合わせた訪問日時を設定し、訪問前には必ず電話をかけて確認する。事前に電話をかけることで、外用剤や頓服などの残薬を確認でき、その日に持参する薬剤情報をある程度収集できる利点もある。
服薬に関しても各患者・家族に委ねられるため、各家庭の生活環境にあった処方がコンプライアンスの維持・向上のポイントとなる。例えば、薬剤の服薬回数が多く、コンプライアンスが不良の患者には、除放性薬剤の選択などにより服用回数が減らせるよう医師と処方内容の検討をしたり、睡眠薬の持ち越し効果で、朝が眠いとの患者の訴えから、作用時間の適切な薬剤を医師に提案したりすることもある。
コンプライアンスが悪い場合には2週間に1回程度の訪問をして患者・家族の服薬に対する意識向上に努めている。大変ではないかとの声も聞かれるそうだが、「在宅でも入院と同様のコンプライアンスを維持し、同様のサービスを提供したい」と話す。
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在宅では、入院患者よりも得られる情報が少ない。そのため、患者家族、訪問看護師による食事内容や排便回数、血圧や血糖値などの記録ノートから情報収集しなければならない。副作用の有無・程度や薬の効き具合、病状変化などの記録に残りにくい小さな情報が時に重要であり、それらは患者との会話から得られることも多い。
「薬剤師を話しやすい相談相手として、ちょっとしたことでも気になることを尋ねてほしい」と話す。特に、早期対応が見込めるむくみ、湿疹、褥瘡などに関しては、患者・家族にも正しく見極めてもらえるよう、わかりやすい言葉での説明を心がけているという。
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患者宅訪問後は、薬歴、服薬指導記録、訪問報告書(複写用紙)を記載し、訪問報告書はカルテへ添付する。これらの記録を通じて医師・看護師・担当薬剤師間で患者情報を共有しあう。必要があれば、次回訪問時に再度確認する。
さらに、同院に併設する訪問看護ステーションとも連携しており、週1回の会議に在宅担当薬剤師も参加する。そこでは薬剤変更の報告や、患者の病状把握など、薬剤師・訪問看護師間での情報共有にも努める。
現在、薬剤科では試験的に、在宅患者の「訪問薬剤指導報告書」を作成し、医療従事者向けに薬学的情報を提供している。日々患者に接する訪問看護師にとっても有用な情報源になると、好評を得ているそうだ。
在宅医療患者が徐々に増えつつあるなか、病院内外での連携も欠かせなくなってくる。こうした医療従事者同士の連携と定期的な薬剤師の訪問が、患者との信頼関係を築く。さらには薬剤コントロールを良好にし、患者のQOLの向上につながる。「薬剤師の訪問が楽しみ」と話す患者の笑顔に在宅医療のやりがいを感じると付け加えた。
MADIMAGA(発行編集:株式会社ジェイ・ブロード)2009冬号の特別企画に掲載されたAMG薬剤師のインタビュー記事を紹介します。
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